デザインって絵を描くことなの?
2016/04/27
デザインとは問題解決の手段です
デザインは絵なのか?
とある日、職場近くのお気に入りスポットで撮影をしていたら散歩中の方に話しかけられ、仕事の事をいろいろ聞かれたので、個人事業主としてデザインをやってます!と答えたところ、「じゃあ、きれいな絵を描く人なんだ〜」って言われました。
インハウスで働き始めたときにも、社内のほぼ全員が同じ認識だったのでとても驚いたのを思い出しました。
伝えるため・具現化する為のステップ・自分自身が「目」を通して"デザイン"を確認するため等々、確かにスケッチやレンダリングしますし、アウトプットが「絵」に近いという場合もありますが、デザインって基本、問題解決の手段なのであくまで共有や確認の為に"絵"を用いてるだけであって、
「デザイン=絵」 ではないです。
デザイナーは共有する為に「絵」が適しているから道具の一つとして用いているだけです。
考え方・捉え方は人それぞれだとは思いますが、プロダクトでもグラフィックでも、問題・要望を確認しそれを解決する方法を考え具現化させる事、これがデザインだと考えています。
デザイナーは絵を描く人なのか?
ここまで読んでいただいた方にはわかるかと思いますが、デザイン=絵 ではないので、当然ですがデザイナーも絵を描く人ではありません。
絵を描くのは画家や作家、イラストレーターの方々です。
デザイナーの仕事の大半は脳の中で行っているのでわかりづらいですが、自分の脳の中にある問題解決のアイデアを周りの人には見せる事ができないので、絵や図面に起こし、見せて伝えます。
- 問題発見 →解決方法発見 ここまでの部分はほとんど周りからはみえません
- 解決方法発見→他の方に共有 この部分で初めて周りからみえるようになります
共有の仕方は本来は言葉で表してもいいのです。歌を歌っても詩にしてもいいのです。
が、伝わりづらいですよね。
誤解を招いたり、人によって全く違う認識になってしまいかねません。
その点、ラフスケッチなどは伝わりやすいです。
なので、デザイナーは絵を描くのですが、言われた通りに線を描く・自分の好きな絵を描くのではありません。
あくまでアイデアの共有・伝達、そして自分自身の目で確認する為です。
なのでラフスケッチを描く前の時点でデザインの大半の作業(もしくは核になる部分)が終了しています。
デザイナーは「問題を発見し・解決する人」そう認識してくれる人がもっと増えてほしいです。
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